『朧月夜』夢アルバム㊱
『朧月夜』
焼き尽す情熱は
胸を焦がし
降り注ぐ光となり
はらはらと言の葉は
至高の淡き時を
煌めいて静寂をきそう
朧月夜に
今宵だけはと許しを乞い
道に迷い命を燃やす
煉獄の炎が
倫(みち)にうながされ
穏やかに冷めて
ささくれた心が
無邪気には愛せぬと呟き
悔いいる心は
仮そめの恋にあらずと囁く
ほの暗く蒼き日の輪郭は
色褪せし烙印と化し
深く刻まれた終生の棘となる
なゆた
少し、注釈をさせてください。きくち寛さんのこの曲は、
中河与一の小説「天の夕顔」をモチーフにした作品です。
純粋で一途な愛、ただ二人には、一つ越えられない大きな障害があった。
だからこそ、一途でひた向きなものになったのかも知れない。
お互いのことを思いやる想いは、まさに純愛と呼ぶに相応しいもの。
美しい物語です。
かつてのベストセラー純愛小説。1938年の発表で当時の青年子女の間を風靡したらしい。
永井荷風、与謝野晶子、フランスではカミュらが激賞したとか。
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