日々のつれづれ

詩や日々の出来事を心の趣くがままにUPしています。

『ウロボロスの理不尽』

夜空を眺めながら、有りもしない物語を空想する。

時間を忘れてその世界に入っていく。

とりとめのない事をしきりに想像するのが至高の時間。

 

 

『ウロボロスの理不尽』

 

満天の星座

営々と築きあげた寓話を涼しい顔で眺めている

 

争い慈しみ合う弱々しいヒューマニズムが

微塵に散った過去たち

 

永遠にロマンを託し

英雄を幽閉した星座たち

 

遠く輝くアンタレスの紅き巨星は

静かにそのすべてを語りはじめる

 

 

塵芥から生まれし者の

取るに足りぬ命よ

 

内に時空を宿し

永遠を飲み干す魂を授かりし者たちよ

 

泡沫の命の織り成す未来は

ウロボロスの理不尽


宇宙の地平線の彼岸には

時空を超えたパラレル異次元

 

その封印の解ける時

人はそのすべてを知らされるのだろう

 

ゼロから生まれゼロに帰するか

永劫回帰の渦に帰するか

 

                   なゆた

 

※:Ouroboros(ウロボロス)とは、自分の尾を噛んで環を作る蛇または竜で

  表現されるシンボルをいいます。

  始めと終わりがないことから、自己の消尽と更新を繰り返す永劫回帰や無限、

  真理と知識の合体、創造など幅広い意味を持っています。