日々のつれづれ

詩や日々の出来事を心の趣くがままにUPしています。

『希望のかけら』

2020年11月
コロナが世界中で蔓延していた頃に書いた詩をリメイクしました。
あの頃の思いを改めて考えてみました。
個人的にも、大きな手術の傷が癒えぬ頃、先の見えない状態だったと思う。
冷たい壁に囲まれて、何を拠り所にするのかと自分に問うていた覚えが有る。


『希望のかけら』


胸を締め付ける
凍てついた
冷たい壁


寒さに震え
身を屈めて
通り過ぎるのを待っている


希望のかけらを
少しだけ燃やして
凍えた両手を温めよう


見えない明日を
探すよりも
貰った物を数えてみたい


春は
もう少し先


風の色が変わり
希望の光が
すべてを溶かすその時まで


この両手で
そっと温めていよう


                    なゆた



明日への手紙