『ラプソディー』

秋の日は
物憂げなラプソディー

地を這うように流れ
何処よりか我をいざなう

喧騒止まぬ
夏の彼方に
空ろな趣きを醸す
紅葉のとき

一陣の風に
葉を震わせ
落ちてさえ
彩りを失わぬもの

命を尽くして
命をつなぎ
朽ちるものの
何と美しいことか

瞬く間に
翳り
変わりゆく景色
うら悲しいメロディー

あぁ
また人恋しい
センチメンタルな
秋がやってくる

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　なゆた