日々のつれづれ

詩や日々の出来事を心の趣くがままにUPしています。

『天国と地獄』

『天国と地獄』


悪い事をすると
地獄に落ちると教えられ
良い事をすると
天国に迎えられると教えられた


わたしの天国とは
どんなところ
わたしにとっての地獄とは
どんなところなんだろう


考えてみると
魚の天国は水の中
水が苦手の私には
水の中はまさに地獄


鳥の天国は、きっと空なんだろう
鳥のように空を飛びたいとは思うけれど
高所恐怖症のわたしには
つっぱりのない空はやはり地獄



それでは人の天国はどうだろう
会う人すべてが
心麗しく一点の曇りも無く
偽りの入り込む余地すらない


心豊かで邪心の一つも無い
ネオン街でお愛想で褒めてくれることも無い
ましてや駆け引きする楽しみも無い
そんな息が詰まりそうな世界


天国では嘘は付けないという
それじゃ、性格の悪いわたしなんて
どうしたらいいのだろう
毎日針の筵(むしろ)でお説教を受けるのか


あぁ、まさに地獄ではないか


どうもわたしには
性悪の巧言令色を好むお姉さんの
住む世界が一番住み心地が良さそうだ


そうだとするなら
わたしにとって
天国は地獄で
地獄が天国なのかも知れない


いずれにしても
人はその生活でもっとも快適だった時を
天国と言い
困難が覆いかぶさる時を
地獄と呼ぶのだろう


そうだとするなら
刺激的な
針の山や血の池地獄も
まんざら嫌いでもないかも知れない


                      なゆた