日々のつれづれ

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「働かない蟻」

「働かない蟻」


イソップ童話に蟻とキリギリスの話が有ります。
夏の間、アリたちはせっせと冬の食料を蓄えるために働き続け、キリギリスはヴァイオリンを弾き、歌を歌って過ごす。
やがて冬が来て、キリギリスは食べ物を探すが見つからず、最後に蟻たちに乞い、食べ物を分けてもらおうとするが、蟻は「夏には歌っていたんだから、冬には踊ったらどうだい?」と食べ物を分けることを拒否し、キリギリスは飢えて死んでしまう。
ちょっと、怖い話(-_-;)


・・・そんな童話でした。
人も、勤勉に生活する事が美徳である。と言うたとえ話でも有ります。



蟻は、大きく分けて
「女王蟻」「働き蟻」「兵隊蟻」「雄蟻」「新女王蟻」の5種類の役割を持って
生きている。
蟻は、女系のため雄の蟻は少なく多くの蟻は雌蟻です。
働き蟻もご多分に漏れず、雌蟻なんですが何と働かない働き蟻が居るとやら・・・。


一般に「働き蟻」という言葉を聞いて、蟻のコロニー(巣)の中で、餌を採取してきたり、卵の世話をしたりと、巣の外や中での様々な仕事をする種類の蟻を働き蟻と思います。


働き蟻という名前が付いているぐらいなので、さぞかし働き者なのだろうと思いますが、実は、蟻のコロニーには働かない働き蟻がたくさんいます。


もはや、どっかの仕事をしない人と同じです(笑)
その一方で、働いている働き蟻もたくさん存在します。


「働きアリの2割は働かない」を、2年かけて実証


蟻のコロニーにはほとんど「働かない蟻」が2割ほど存在する。
そして「働かない蟻」が存在しないと、コロニーは長続きできない――。
進化生物学者で北海道大学大学院准教授の長谷川英祐氏が率いる研究グループは、長期にわたる蟻の行動観察やコンピュータシミュレーションを通じて、こんな意外な事実を発見したそうです。


一見、短期的には非効率に見える「働かない蟻」の存在が、組織の長期存続に大きな貢献をしている。近年、日本企業では短期的な効率重視に偏ったマネジメントが目立つが、虫の世界の「勝ち組」は、どうやら短期的効率一辺倒ではないようだ。


ほとんど働かない蟻が2割いる」と、結論を言ってしまえば簡単だが、このことを科学的に証明するには、実に2年の歳月を要したようだ。


実験の結果、コロニー内の概ね2割の蟻は、労働と見なせる行動を5%以下しかしていないことがわかった。また、よく働く蟻上位30匹、働かない蟻下位30匹を取り出して観察を続けると、やはり2割程度の蟻がほとんど働かなくなることもわかった。アリのコロニーにはなぜ一定の「働かない蟻」が存在するのだろうか。長谷川氏によると、「反応閾(いき)値」と呼ばれる「仕事への腰の軽さ」の個体差が影響しているという。


働き蟻たちの前に「幼虫を世話する」「巣を作る」といった仕事が出現すると、反応閾値の低い、つまり「腰の軽い」蟻がまず働き始める。腰の軽い蟻がどこか別の場所に行ってしまったり、疲れて休みだしたりして初めて、より反応閾値が高い「腰の重い」蟻は働き始める。こうしたシステムがあるから、相対的に腰の重い蟻たちは、ほとんど仕事をしていないように見えることになる。
「よく働く蟻たちにも働かない蟻たちにも、相対的な反応閾値の差はある。だから一部の蟻を取り出しても、またその中で働かない蟻が出てくるのです」(長谷川氏)。


なぜ、わざわざ効率の悪いシステムをとるのか?


働かない蟻が一定割合存在すれば、当然、全員が働いている場合に比べて効率は悪くなるはずだ。次の問題は「蟻のコロニーは、なぜ一見効率の悪そうなシステムになっているのか」ということだ。ここで長谷川氏らは、コンピュータシミュレーションを使ってこの謎を解くことにした。


結果、皆が一斉に働くシステムは、働かないアリがいるシステムに比べて、単位時間あたりの仕事処理量は多かったが、処理量にばらつきがあった。
働かないアリのいるシステムのほうは、処理量は少ないが、常に一定の仕事が処理されていた。そして、仕事が処理されない時間があるとコロニーが絶滅すると仮定すると、働かないアリのいるシステムのほうがより長続きしたのだ。


なぜこんなことになるのか。長谷川氏は、「蟻だって疲れる」「蟻のコロニーには、一時も休めない仕事がある」ということに着目しながら、次のように説明する。


働き者と見なされている蟻ではあるが、彼らも筋肉で動く以上、働き続けていれば必ず疲れて動けなくなるときが来る。「皆が一斉に働きだすシステムでは、疲れるのも一斉になりやすい。これが仕事処理量のばらつきにつながっていたのです」(長谷川氏)。


一方で蟻の世界には、一時でも休んでしまうと、コロニーに致命的なダメージを与えてしまう仕事が存在する。シロアリで確認されているのだが、卵を常になめ続けるという作業がそれだ。ものの30分も中断すると、卵にカビが生えて死んでしまう。働き蟻の唾液には抗生物質が含まれており、それがカビの発生を抑えるという。


皆が一斉に働きだすシステムでは皆が一斉に仕事ができなくなり、コロニーに致命的なダメージを与えるリスクが高まってしまう。


それが、皆が一斉に働くシステムが短命であることにつながっている。
働き者が疲れたら、普段働いていない蟻が仕事を肩代わりすることで、蟻のコロニーはリスクをヘッジしているのだ。「コンピュータシミュレーションでも実際の蟻の観察でも、よく働く蟻が休んでいるときには、普段働いてない蟻が働いていることが確認できました」(長谷川氏)。


※※※ 


この話、なかなか為になるな~と
相方にしてみた。


「ふ~~ん」
「ところで、年末の大掃除は?」
「年賀状は、いつ書くん?」


挙句の果てには、


「そんなブログたら言うもん書く時間が有るなら、働け (-_-;) 」


だそうです。。。


                      なゆた