『パフュームの香り』
ファーストノートは
初恋のメロディー
爽やかな音色に
憧れがふくらんでいく
シャボンが弾け
虹色の霧が
すべとを覆い隠し
静寂の時間だけをそこに残す
儚い香りは
叶わぬことを予見し
付き従うかのように
淡くかりそめに散る
☆☆☆
ミドルノートは
心奪われ緩やかに愛を語る
奪う事こそ刹那の掟
倒錯のバラード
果てしなく求め
愛と言う臨場が
奥の扉を開き
ため息に身を沈める
ルージュが微笑み
したたかな計画の
前座をこなすは
予定された女の性(さが)
☆☆☆
ラストノートは
身を焦がし火に入る不死鳥
戯れのレクイエム
胸元をつたうは愛の結晶
饒舌に語るアリバイは
火照る肌
熱く疼く口唇
定まらぬ瞳孔
この巧妙に仕込まれたしきたりを
誰も避けては通れない
なゆた
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