日々のつれづれ

詩や日々の出来事を心の趣くがままにUPしています。

『未完の器』

『未完の器』


無性に優しい言葉が欲しくなることがある
そんな言葉にすべてを賭けてみたくなることがある


寄るべない思いを癒やしてくれるなら
他には何もいらないと思ったりして・・・


そして慟哭し
心をズタズタにしていく



甘ったるい感傷だけが人生じゃないと思うから
時に熱い魂を掻き立てる言葉にも触れてみたい


心の表層を滑るような優しい言葉より
命が擦れ合い軋むような言葉に触れてみたい


そんなリアルな実感が欲しい


優しいとは
傷つけない事なのか


悲しいとは
打ちのめされ涙する事なのか


喜怒哀楽が人の本性ならば
いずれが欠けても未完の器



勇気を出して自分の言葉で語りたい


醜い言葉を吐き出し


弱々しい魂のうめき声を
聞こえるように叫ぶとき


心を裏切る言葉に決別を告げ
裸の心に戻るとき


足りないものが何だったのかが見えてくる気がする


                       なゆた



みかんの器

それはきっと笑うという事であることを・・・。