日々のつれづれ

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『人造人間』

『人造人間』


神に似せて造られたのは、我々人間だと旧約聖書には記されている。
それならば、人に似せて造られたものは何だと思われますか?


それは、コンピューターなんです。


今日は、コンピューターについて少し書いてみようと思います。


皆さん、PCはもはや手放せない存在になっているのではないでしょうか。
そこで、コンピュータの仕組みをまずは、ちょっと書いてみます。


頭が痛くなるならスルーでお願いします。
ちなみに、引退前はスーパーコンピュータの開発に携わっていました。


ただ、PCを使いこなすのは結構難しいです。
それは、実際にPCを操るソフトウエアが多岐に渡るためです。


ソフトウエアで一つ。
還暦おやじさんが、ぼやいていたようにソフトウエアのバグ修正量が多い事。
日本人の感覚では、バグ(プログラムミス)が有った場合、丁寧に説明を加えて
使用者に広報するのが文化でした。
しかし、西洋文化にはそんな面倒な手続きをパスする文化があります。
問題が有れば、「修正」「可及的速やかに修正適用」すればいちいち説明する必要がない。
凄いですね・・・。日本が「サービスイン」の文化で、西洋は「プロダクトアウト」とでも言えばいいのでしょうか。


はっきりしているのは、ソフトウエアにはバグがある。。。と言うのが客観的な事実。



脱線しましたが、本題に戻ります。


コンピューターには、大きく分けて4つの主要な部分から出来ている。


1.「演算装置」  脳の思考、演繹、推論、決定などを司る部位に相当
2.「記憶装置」  脳の記憶を司る部位に相当
3.「入出力装置」 手、足、口、目、鼻、耳、皮膚などを司る部位に相当
4.1から3を繋ぐ「制御回路」 神経、血管、筋肉などを司る部位に相当


1.「演算装置」は、多かれ少なかれ脳を模して作られている。
  また、
2.「記憶装置」も脳の一部で記憶を司るもの。
  ただ、人間の思考形態を研究し何を重要として記憶し何を忘れるのか・・
  までは未だ研究中(Deep Learning、機械学習、など)
  人間の脳の思考アルゴリズムを生化学として研究し、それを装置に載せ換えていく
  途方もない研究が今も進められている。
3.「入出力装置」は、人で言うなら手であったり足であったり、耳、口、の部分
  の働きを担っている。
4.1から3を繋ぐ「制御回路」は、神経組織のようなもの。脊髄に神経が集中し
  各部分を繋ぐって感じでしょうか


唯一、今 出来ないこと又は発展途上のことは
「創造すること」「愛すること」「子をもうけること」「個性」「その他感情」ぐらいだろうか?


創造すること」に関しては、AIなどで部分的に事象を分析し、次に起こることを
予想したりできるようになって来ている。
今をにぎわしている将棋の藤井聡太二冠のようにAI超えなんて言葉でAIも市民権を得たとは思います。
ただ、人間が備えている第六感のようなものを備えたものはまだ無い。
そういう意味で想像的なものはまだまだと言った所でしょうか。



また、ちょっと脱線
邪悪なAIを許さないための倫理規定なるものが研究されている。
簡単な例を挙げると、


株式の自動取引などでAIを使う場合、特定の人間や企業に有利に働く機能(主にソフトウエアが介入)を組み込む事は許されない。
(悪意や特定の意図を持ったプログラマーがいると簡単に悪用できてしまうという危険)


yahooのサイトのデータをもとにAIでディープラーニングさせたら、失礼で性悪な
ものが生まれた。
(どこまで本当かは闇の中) ただ、言葉使いは劣悪なものになりそうな予感がする。


そんなことも有り、AIに関しては法律はもとより倫理規定まで作らないと人類に危険が
及ぶというのが今の定説。


※ AIと倫理(ロボット工学の3原則)
(第一条)
AIは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
(第二条)
AIは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。
ただし、与えられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。
(第三条)
AIは、第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己を守らなければならない。


こんな事まで今は考えられている。



本題に戻ります。


愛すること」は、研究者がまだ手がけていない事なんでしょう。
ニーズが生まれれば、愛に似せたものを主要な機能としたコンピューターが作られる可能性もあるだろう。
なんだか、血の通わないものが愛を語るって違和感があるけれど・・


子をもうけること」は、今のところ生殖器を持たないため難しいかも知れないが、これも不可能なことではあるまい。
人間の持つDNAのような設計図を埋め込んで、指令に従って自動化機器などを使い自分のクローンを組み立てていけば思ったほど難しくは無い。


個性」は、そのコンピューターが果たすべき役割と大きく関連し
ソフトウエアの領域の中で解決されていくのかも知れない。
例えば、データ解析は超高速に処理できることから解析が得意かも。
創薬や気象観測などに特化したコンピュータも有ります。


その他感情」については、コンピューターのどこを見ても見当たらない。
強いて言うなら、痛みを感じる感覚に似せた部分や病気にかかったことを伝えるぐらいのものが有るのみである。


ただ、疲れを知らない。指令に対しては従順で拒むことは基本的にはない。
いわんや嫉妬や妬み、それに恨みといった人間の負の部分を持ち合わせない分
人よりは、はるかに公平で合理的な判断が可能。


さりとて、心配なことが一つ
それは、悪意あるソフトウエアにより世界中に張り巡らされたネットワークを介して
グリッドコンピューティングによる世界支配が可能と言う事。
まるでSFの世界の出来事のようであるが確実にその危機が迫っているように思われる。


はてさて・・・
人に有って、コンピューターに無いものって何なんでしょう。


それは、きっと「」とか「」とか言われる
抽象的で判らないもの。
人類にも永遠の謎として隠された部分のみになるのでしょう。
細胞の中にあるDNAには、人を作る設計図が埋め込まれている。
誰によってそのコードが生み出され何を意図して造られたのか・・・
それらが、解明されるまで
きっと、コンピューターが生命を持つことはないであろう。。。


そして、コンピューターが神のように世界を創造する事が来ないことを祈りたい。



                            なゆた