日々のつれづれ

詩や日々の出来事を心の趣くがままにUPしています。

『この声が届くまで』

『この声が届くまで』


頬杖をついた
視線の先に
どんな夢があったのか


目を細めた
仕草は昔と何も変わってない


夢を叶えるため
生まれてきたと
そう
僕に言ってた
あの頃の君は輝いて眩しかった



目に涙をいっぱいためて
誰がそんなにも
君を悲しませたのか


何もしてあげられないけれど
そばにいてあげる


見えるものがみんな
色あせてみえる


何を信じればいいのって
独り言が
部屋の空気を重くする



溜息だけが
君をいたぶる


不器用な僕でも
それぐらいはわかる
何があったのかぐらい


憎しみがいつか消え
裏切りが色褪せるまで


うつむく目に光が戻るまで
時が過ぎて


あんな事もあったねと
笑って話せる時まで


そして
優しい笑顔が戻るまで


君の夢が叶うまで
僕の声が届くまで


ゆったりと流れる時間の先に
傷ついた心の拠り所が


ここにあることに気付くまで
ただ、待ち続けている
                 なゆた