日々のつれづれ

詩や日々の出来事を心の趣くがままにUPしています。

『業深き者』

今日も好き嫌いを言いながら
米と少しの豆と
干し魚と新鮮な野菜を食べている


米は食われるために
稲穂を垂らしたわけではない
次代に命を繋ぐため
実を結んだ


魚は悠々と海を泳ぎながら
行く末を知っていたのだろうか
漁師は大漁旗をあげ
海の底では弔いの旗をあげる


みんな大切な命


そんな命を亡きものにし
喰らいながら
不平不満を牛のよだれのように
垂らして生きている


命を喰ろうてしか
生きられない
食物連鎖の頂点にいる我ら


命を摘み取るしか
生きられない命
はたして対価にふさわしい
生き方をしているだろうか


業は海よりも深く
怒りは山をも突き抜ける


命にふさわしい生き方とは・・・


そんなことを頭に浮かべながら


今日も
命を喰らいながら
平然と生き


「生きる意味」、なんて事を考えたりしている。


                     なゆた