『静寂』

夜の静寂に
ひ弱な心が目を覚まします

日常の会話の
何気なくかけられた言葉を
反芻する時

気配りのない
思いやりのない言葉
それが心に波紋を広げていく

聞き返す事もしないで
過ごした時間がただ虚しい

考えれば考えるほど
深みにはまっていく心

物わかりよく自分を切り捨てて
笑顔で繕ってもわびしい

誰にも嫌われたくない心が
悲鳴をあげているのがわかる

いい人でいたいと願い
誰からも愛されたいと思う心

そんな思いが萎れて
希望を明日に繋げようとする
心がじたばたする

自分らしく
戸惑い思い悩みながら

足したり削ったりしながら
言葉を重ねていく

そして
夜が明ければ
また日常の生活がはじまる

何も無かったかのように･･･。

それでいいと思う
それがぼくの生き方だと思うから

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　なゆた