日々のつれづれ

詩や日々の出来事を心の趣くがままにUPしています。

『ひきこもりの心』

『ひきこもりの心』


長い間生きて来て
本当の自分を出すのが臆病になることがある


こころの殻が硬くなって
ただ悶々と考え込んでいた


人目を気にするためじゃなく
自分を貶めるかも知れない不安のせい


何度となく失くしてきたものは
口から出た言葉によるものだから


茫然と行き過ぎる人を
引き留めることも出来ないまま


こころがささくれだって
ひりひりと傷んで
さわって欲しくなくて
閉じこもってしまった


失いたくないのに
失いたくないから
余計に失っていることに気付かない


愛されたいのに
愛されたいから
心に入り込むことを拒んだ


そんな過去が
卑屈なこころを養って来たのだろう



そろそろ
すべてを脱ぎすて


何ものにも囚われず
心を打ち明ける人に巡り合いたい


閉ざした心のままでは
何も入ってはこれないのだから


心の扉を叩かなければ
開けてはもらえないのだから


飛び込まないと与えられないのだから



                    なゆた




鬼束ちひろ - 月光