日々のつれづれ

詩や日々の出来事を心の趣くがままにUPしています。

『解夏』

『解夏』


柔らかな風が頬をよぎり
懐かしい想い出を
呼び醒まさしてくれる


見えないけれど
息遣いを感じる


ここは
無垢な魂が駆け抜けた夢
喧騒から逃れ閉ざされた部屋


安易に生きることを嫌い
群れから離れ
心を虚しく過ごした日々


弱さを弱さと
受け入れる力が欲しかった


そう願って暮した日々



時は
すべてを押し流しながら
残照だけがリアルに今も息づく


生きるとは
絶望と希望の混沌
光明と闇とのあやなす空間


泡沫の命は
悟ることなく今を煩い
明日に旅する



遠くで微かに
囃子稽古の音がし季節の変遷を告げている


そして
また、それぞれの解夏が訪れる。


                 なゆた

『閉ざされた部屋』のリメーク版  風味かも。。。