日々のつれづれ

詩や日々の出来事を心の趣くがままにUPしています。

『自信過剰に揺れた頃』

『自信過剰に揺れた頃』


場末の居酒屋で
グラスに何かを託して


心配事を笑い飛ばしながら
俺たちは将来を夢見てた


こんな日が永遠に続くと
俺たちは歌い踊り満足してた


争いにもへこたれることなく
思い通りに暮らしてた


時には居酒屋に立って
不思議な思いに襲われることもあった


グラスに写し出される自分に
真の孤独な人の姿をみたりして


終りのない祭りに俺たちは歌い踊り
何不自由ない生活を過ごした


争いにもへこたれることなく
思い通りに暮らしてた




長い年月が流れ


居酒屋のドア越しに笑い声が聞こえた


俺を見つけたお前が
心の中の夢は変わらないな~と言う


年老いても俺たちは歌い踊り
心は昔のまま


争いにもへこたれることなく
思い通りに暮らしていた


ただ、
あの頃、誰にでも尖って
行儀の悪い生意気な男たちが
いつの間にか、
行儀のいい紳士になっていた


後悔や失敗を潜り抜けて
男たちは、
おとなしい生真面目な紳士に変わっていた



。。。
あの頃は良かった。
嗚呼そうだ
あの頃は良かった。


                 なゆた