『時の旅人』
『時の旅人』
時の旅人は
安住の地を目指して
道を彷徨い歩くのです
心の渇きを癒やす
たった一つの果実を求め
あてのない旅をするのです
道すがら
かわす言葉に希望の光を見出し
愛しい人を探すように心をときめかせるのです
こともなげに
投げかけた言葉に
波紋が広がり亡霊を呼び起こすこともある
表層を滑る言葉には
吹く風のように重厚感がなく
浮ついた寂寥(せきりょう)感だけを残す
寄る辺ない身は
孤独と戦いながら疲れ果て眠り
また歩き出す
約束の地を目指して
すべてを心に仕舞い込んで
荒涼とした人生を旅をするのです
なゆた
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