日々のつれづれ

詩や日々の出来事を心の趣くがままにUPしています。

『黄昏の街』

『黄昏の街』



人恋しさに街に出る


よそよそしい視線に


狭い路地ばかり歩いて道に迷う



灯かりが燈りはじめた街並み


ショーウインドーに写る顔だけがいつも不機嫌




人恋しさに街を歩く


そぞろ歩く恋人たちに


着飾ったはずの心が何故か冷えていく



ネオン煌めく陽気な街角


話し相手はいつもお似合いのうつろな音楽




人恋しさに街を歩けば


けん騒の中


たった一人であることに気付く



あぁ、来なければ良かった


やっぱり、来なければ良かった



そして、いつものように家路をたどる


今の私には、けん騒の中の孤独がとても大切な友だち



                     なゆた