『酔っ払いの戯言』夢アルバム⑰
『酔っ払いの戯言』
術策にたけた人が人生の勝利者のような世
何度この誘惑に駆られた事か
裏切られる事に慣れっ子になると
何もかもが企てに見え懐疑の中で暮らしてしまう
人は決して分かり合えぬものと信じて
それを否定する時、私は敗北者と化し
如何なる恩恵をも得れぬものと教えられて来た
人を信じるという「自然な営み」すら否定し
人が人で有る事を捨てる
獣のごとく強欲に蠢くことが正義とした
どれほどの人の涙と血で築かれた塔に住まったことか
どうして、こんな世界に生まれて来たのか
どうして、ここまですさんだ心を養ってきたのか
自問自答しながら、ひがな人生を浪費してきた
今日、たまたま
荒れ果てた地に咲く花を見た
誰にも見取られず、生まれ消えてゆく花
それでも、命がけで生きている
泥中に生まれ
濁った水を飲み
それでいて気高く
凛と咲く
清い花
長い人生で何か大切なものを忘れて生きていた気がした
この世に生まれた奇跡を呪い
生き方を否定してきた
愚かにも、受けた命をいかに粗末に扱ってきた事か
こんな気持ちを言葉に替えて命に感謝したいと切に望んだ
なゆた
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