日々のつれづれ

詩や日々の出来事を心の趣くがままにUPしています。

『光と影』

『光と影』


人は得てして
光を希望にたとえ
影を失望や失意にたとえたりする


光が無ければ影は生まれない
影のない事物は
平面的で奥行きがなく薄っぺらなものに見える


それは
光に寄り添う影こそが
実体をただしく表すからだと思う


実体の無い明るさは
夢想家の考える絵空事でしかない



光と影は
人生の機微に似て
表面だけでは計り知れないものがある


光と影は
希望と失意に似ている


希望と失意を
綯い交ぜ(ないまぜ)にした
一本の糸のようなもの


巧みに織りあげ
生き様という模様に込めて
創りあげていく



光と影は 希望と失意は
人生の濃淡を顕わにして
深みを増しながら
繰り返し繰り返し染め上げられていく


                 なゆた